ブロッケン山のおこめつぶ

心はこそくな狩人

週いち更新が、ほぼ定着したようです。
この調子でぼちぼち続けられたらいいなあと思っております。

古切手

さて、秋は狩りの季節
先週末は珍しく、金・土と2日連続で切手ハンティングへ。
狩り場をうろつく猟師のようだった週末のあれこれを、
今回は書かせていただきます。

金曜は目白エスケースタンプさん、土曜は人形町の切手市場
両狩場とも収穫はまずまずでした。

ABBA切手
前回ご紹介したABBA切手、お手頃価格でサクッとゲットできました。
顔を避けたこの消印、名人芸?


それから、ちょっと古いドイツ切手をまとめてゲット。

1923年発行の航空切手 ハト
ドイツ航空

バイエルン切手 & 自由都市 ダンツィヒ切手
ダンツィヒ&バイエルン
どれも1922〜23年頃のものと思われます。

90年以上も前に遠いドイツで刷られた切手が今、
日本の切手好きおばさんの手に届くなんて、
時空を超えてなんとワンダーなことでしょう…


そして、今新しい気になりごとが。
ことの起こりは、数ヶ月前にゲットしたこの切手。

ヨン様N
なんの絵か、ちょっとわかりにくいですが。
不思議な色の沼の中央に突出した岩、幻想的な水辺の風景です。

この切手、北欧イベントのために集めた切手の1枚だったのですが、
妙に気になってて。
ソーマトロープを制作するときにもちょっと参考にしたりしました。

それが最近、同じ絵をなぜかダンナのPCの壁紙に発見!?
実は、イベント直前、ディスプレイで使えそうな絵本を探してもらえるよう
ダンナに依頼したところ、どういう流れか知りませんが、
北欧の絵本を探すうち、この絵の作者にたどり着いたらしいんです。
ほんとにまったくの偶然で、PC上で見たときはギョッとしました。

この絵の作者はJohn Bauer、スウェーデン語(多分)で、
最近やっと名前が読めるように。
ヨン・バウエルさんらしいです。
そんな名前、ほっといたら確実に忘れるので、
北欧のヨン様(古っ)
とニックネームをつけてみました。

なんの因果か、夫婦そろってヨン様の美しい絵に魅せられてしまったようで。
19世紀末〜20世紀初頭の挿絵画家さんですが、
作風は同じ北欧出身のカイ・ニールセンよりも幻想味が強く、
しかも独特の配色と繊細なタッチ。おとぎ話に出てくる怪物の造形が抜群です。
日本ではほとんど紹介されておらず、画集も海外のものしかありません。
ああ、悩やましい。

と思っていたら、土曜の切手市場で発見したのです、この切手を!
ヨン様S
多分、代表作『スウェディッシュ・フェアリーテール』の挿絵なんじゃないかと。
こんなふうに大々的に切手になるということは、
本国ではけっこうメジャーな存在なのかもしれません。

しかし、今思えばこの切手、4枚セットでそろっていたのに、
なぜ3枚しか買ってないんでしょ?
土壇場で無意識に貧乏性が出てしまい、
「一気に全種類そろえるのは、ちょっと」と思ったようです。
結局バラで買う方が高くつくのを知っていながら…。

ただのバカです。来月買い足します。


切手も素敵だけど、
やっぱり早く大きな紙面で、この絵を堪能したいなあ。

北欧のヨン様、現在も追跡調査中。



それから、これも金曜に無事収穫できました、
ニキ・マックルーアの2015年カレンダー。
2015カレンダー

ご縁があって、展覧会のレセプションパーティーに参加させていただいたのですが、
ニキさんご本人、そしてご家族のなんと気配りのある穏やかな佇まいだったことか!
えっと、外人の知り合いはほとんどおりませんが、にしてもあんなに親しみのこもった
白人の方には会ったことがない感じでした。
カレンダーにサインを入れていただきました。
小さいけど、とても素敵な展覧会でした。

そして、会場となった目白のブックギャラリー ポポタムさんで、
予想だにしなかった大発見が!

なんとお店の本棚に、エルンスト・ユンガー『パリ日記』が並んでいました。
(ここより先、超マイナーな趣味世界に走って行きますので、
ご興味ない方は割愛くださーい。)

2011年に初訳出版されていたなんて…。
ここ10年ぐらい「読みたい、読みたい」と口を酸っぱくして言っていた1冊なのに、
まったく気づきませんでした。
2011年、私はいったいなにをやってたんでしょ?
アンテナ、折れてたんですね、きっと。

し、しかしここでも例の貧乏性が爆発
文庫本ならまだしも、ハードカバーをシラフで新品買いするのは我が家の御法度。
だって、定価3800円ですよ…
即時購入をグッとこらえ、家に帰ってネットで古本を探すことにしたのですが。

どうやらいろいろ経緯があって、発行部数極少、古本でも定価売り…
そんなら、新品で買った方がずっといいではないですか。
なーんだ、二度手間だったわけですね。

もう大人なんだから、見つけたときに買えよ!


自分にツッコみつつ、目白リベンジを誓ったのでした。


ユンガー

エルンスト・ユンガーは、第1次〜第2次世界大戦を戦ったドイツ軍の軍人であり、
同時に当時注目の若手作家でもあった人です。
著述家で軍人という両方の立場から時代に翻弄され続けた、不遇の人でもありました。
『パリ日記』は、ナチスの将校として赴任した占領下のパリでの生活を綴った日記です。
ドイツ文学にはあまり縁のなかった私がユンガーの存在を知ったのは、
実はブルース・チャトウィンの遺稿をまとめた最後の作品
『どうして僕はこんなところに』のなかででした。
チャトウィンはすでに鬼籍の人で、この先新刊を読める見込みはなく、
もったいなくてチビチビ読んでいたら、ユンガーとの出会いが遅れてしまいました。

ユンガーに興味を持ったとき、幸いダンナの本棚に『小さな狩』があったので、
さっそく手に取りました。
著者の素人域を超えた趣味、< 昆虫採集 >を通して、
小さくて明快な「昆虫」世界と
人の「人生」という大きくて長くてとらえどころのないものとが呼応し合う、
気楽でありながら、読み進むうちに切なくなっていく本でした。

以来、ユンガーの本をもっと、出来るなら『パリ日記』を読みたい!
と思い続けていたんです。

ところで、これもまったくの偶然なんですが、
ドイツの巨匠、フォルカー・シュレンドルフ監督の新作映画
『シャトーブリアンからの手紙』が、今月25日より公開されます(上画像中央)。
これは第2次世界大戦中にナチス占領下のフランスで実際に起こった、
フランス人政治犯の大量処刑事件を描いた作品です。

シュレンドルフ監督といえばなんといっても『ブリキの太鼓』なんでしょうが、
私は個人的に『ボイジャー』のほうが好きだったりします。
「お、シュレンドルフか、久しぶりやのー」
と映画のフライヤーを手にとってビックリ。
登場人物の役名にエルンスト・ユンガーの文字が!
というかこの映画、史実を中心にしながら、
なかにユンガーの『パリ日記』とノーベル賞作家ハインリッヒ・ベルの作品群を
織り込んでいるそうなんです。
重くてしんどそうな内容ですが、もちろん観なければなりません。

それにしても、同タイミングで二度も、ユンガーの名前を見るとは…
2011年に折れていたアンテナが、なぜが2014年秋に感度復活
打ち続く切手ハント生活で、
眠っていた狩りの本能が目覚めたのかもしれません!


と、こんなふうに獲物につぐ獲物を追い、

どんどん森の奥へと分け入って、

気づけば財布が瀕死の重傷なわけですね。



またやってもた…




いただいたコメントへのお返事は、少し時間がかかるかもしれません。
それでも、出来る限りちゃんとお返事したいと思っておりますので、ご容赦ください。

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コメント


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こんばんは~
腰の具合はいかがですか?
今頃おこめつぶさんに起こった大変な事態を知りました(^-^;
大変でしたね

今日はなんとも楽しそう!
おこめつぶさんの興奮が伝わって来ましたよ(*^^*)
獲物なく空振りの猟は虚しいけれど、
手元に収穫があるからニンマリじゃないですか~♪♪
お財布は寂しくなりますけどね(笑)

marikun | URL | 2014-10-08(Wed)19:41 [編集]


Re: marikunさんへ

コメント、ありがとうございます!
腰のほう、しばらく接骨院に通い、ことなきを得ました〜

marikunさんは、ドールショウ後も勢い止まらずって感じですね!
ブログ、拝見させていただいとりますよ。
その調子で、じゃんじゃんかわいいおくつ、作って下さいね。

そ〜なんですよ〜
収穫の多い猟はアドレナリンがドバッと出て盛り上がるけれど、
後に残るは古い紙切れ(切手と古本)ばかりなり…



おこめつぶ | URL | 2014-10-09(Thu)00:51 [編集]


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